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*** LP ： UK / 97 (76) / English Autumn / ERR 1001 ***
■　コンディション　■
A / A
非コーティングの純白のジャケットですが、汚れや抜けなどのダメージはなく、中古としては申し分のないコンディションです。
盤面にはひげも気になる擦れもなく、中古としては申し分のないコンディションです。
ナンバリングはありませんが、限定300枚の最初の再発です。

ジョン・ハーフレット（John Harflett）とジョン・パーキンス（John Perkins）によるフォーク・デュオ、ドーンウィンド（Dawnwind）が76年に自主制作で残した唯一のアルバムです。
70年代中頃の録音とは思えないアシッド臭にビッビッときて調べてみたところ、60年代末期に録音されながら76年までオクラ入りしていたそうで、思い切り納得しちゃいました。
その頃の彼らは、ジェスロ・タルやサンディ・デニーらとステージを共にした実績があるそうです。
内容ですが、一言で片づけちゃえば「抜群のメール・デュオものでして、英国以外の何物でもないサウンド」です。
演奏はいたってシンプルで、曲によってはエレクトリック・ギター、ピアノ、マンドリン、ハーモニカ、フィドルが加わる程度で、二人のジョンのハーモニーとアコースティック・ギターがメインです。
印象的な曲について述べておきます。
のっけのA-1「Don't Look Now, Karen's Gone to the Moon」からして黄昏た雰囲気で、ギターのダラ〜ンとした感じも曲調に馴染んでいて、眠たくなるドリーミーなアシッド・フォークです。
続くA-2「Concrete Circles」は陽気なカントリー調なんだけど、やっぱり気だるげというのか、眠たげです。
A-5「Sam Stone」はジョン・プラインの大名曲のカバーでオリジナルに忠実な演奏なのですが、モヤモヤと湿気を帯びて木霊するハーモニーが実に英国的なんだよな。
B-1「Who's Passing Dreams Around?」は正統派英国バラッドの流れを汲む心に染みる曲……と思ったら、実はトム・パクストンの曲のようで、A-5と同様に思い切り英国的です。
B-3「Loving of the Game」は「スカボロ・フェアー」を思い出してしまう日本人の弱いメロディーの曲で、フィドルが被さってきた途端に涙が頬を伝うのははなぜなんでしょう。
B-4「I'm Sentimental Too」は淡々としたSSW曲なのですがピアノが入っていて、どこかウォーター・イントゥ・ワイン・バンドを思い出してしまいます。
B-5「Dogs of War」はジェスロ・タルやサンディ・デニーとの共演したことを裏付ける？オリジナル曲で、重いリズム隊を従えて演奏して欲しかったフォーク・ロックです。
全編を通じて飾り気のないシンプルな演奏ながらも、オリジナル楽曲のレベルが高い、「木漏れ日フォーク」ならぬ「黄昏フォーク」でございます。
仕事を終えたらパブでギネスでも引っ掛け、さっさと寝よ……ってな、「誘眠」効果絶大なとてつもない大名盤です。
【収録曲】
A-1 Don't Look Now, Karen's Gone to the Moon
A-2 Concrete Circles
A-3 Man of Stars
A-4 Derelict
A-5 Sam Stone
A-6 Canticle
B-1 Who's Passing Dreams Around?
B-2 Street Singer
B-3 Loving of the Game
B-4 I'm Sentimental Too
B-5 Dogs of War
B-6 Widow with a Husband

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