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*** LP ： UK / 70 / CBS / SPR48 - 49 (2LP) ***
■　コンディション　■
A / A
ジャケットには角打ち、リングウエア、書き込みなどのダメージはなく、中古としては申し分のないコンディションです。
盤面はB面とD面にひげずつが1本あるだけで、気になる傷や擦れはなく、中古としては申し分のないコンディションです。
マトリクスはA面から順に「A4 // B1 // A4 // B1」。
発売当時の内袋が付いています（2枚とも破れなし）。

若き日のアーノルド・シュワルツネッガーのジャケットに大爆笑した後、購入意欲をそがれる英国CBSが70年に出した2枚組サンプラーです。
大手CBSが契約していた英米26組のミュージシャン26曲を収録しており、70年当時の英米の流行音楽を知るには最適のアルバムです。
後述しますように、当店的目玉は「トゥリーズ（Trees）の別テイク収録」ですので、「英国SSW / フォークロック」への掲載となります。
単純な話、こうしたオムニバスはラジオの電リク（近ごろ聞かんな〜）や、バーで飲んでいる時のジュークボックス感覚で楽しめるし、興味もなかった音楽にビビッときたりして、新たな発見にもつながります（個人的には今回聴いてみて、Edgar Winterをきちんと聴いてみようと思いました）。
なんとなくコンセプトもあるような、ないような……ざっくりとA面がインプロヴィゼーションを売りにしたバンド、B面がフォーク・ロック、C面がハード・ロック、D面が土草系ってな感じかな？
B-2のミック・ソフトリー（Mick Softley）、B-6ゲイリー・ファー（Gary Farr）などなど当店のお勧めアーティストも多数収録していますし、ボブ・ディランやバーズなどといった超大物から今やコレクタブルなミュージシャンまで、サイケもプログレもフォークもジャズも平等に聴かれていた幸福な時代のコンピレーションで、ノホホンと聴いていても実に楽しいアルバムです。
大半はアルバム収録曲なのですが、ソフト・マシーン(Soft Machine)のA-3「Excerpt from Out-Bloody-Rageous」はLP片面を「5:25」に、御大マイルス・デイヴィス(Miles Davis）の歴史的超名盤『Bitches Brew』収録で14分以上もある大名曲A-4「Miles Runs The Voodoo Down - Miles Davis」を大胆にも「2:49」に編集している大胆さには驚かされます。
と、ここまでは普通のコメントですが……隠された驚愕の事実があるのでございます（……最初にばらしたか）！
★B-5のトゥリーズ（Trees）の「Polly on The Shore- Trees」が「別テイク、別テイクなのでございます！」★
1)　「Polly on The Shore- Trees」は『On The Shore』のラストを飾る名曲ですが、なんとテイク違いなのです。
2)　アルバム収録ヴァージョンよりも1分ほど短いのですが、エディット・ヴァージョンではないのであります。
3)　手元にある『On The Shore』のCDと聴き比べましたが、（CDとLPの違いはあるかもしれませんが）サウンドはゴリゴリと無骨です。
4)　ヒプノシスのジャケットとも相まって最初にプログレ・ファンに注目された『On The Shore』のヴァージョンよりも、よりフェアポート的なフォーク・ロック色を感じます。
5)　セリア・ハンフリーズの美声も、本作収録ヴァージョンの方が前に出ているような気がします。
6)　このサンプラーは『On The Shore』よりも前に出たそうで、こちらがオリジナルになるのか、デモになるのか……謎です。
なんとも殺生なアルバムですが、トゥリーズのコアなファンは必携、70年当時の英米の流行音楽を電リク感覚で無邪気に楽しみたい方も是非どうぞ。
【収録曲とアーティスト】
A-1. Don and Dewey - It's A Beautiful Day (5:10)
A-2. Somethin' Comin' On - Blood, Sweat & Tears (4:33)
A-3. Excerpt from "Out-Bloody-Rageous" - Soft Machine (5:25)
A-4. Miles Runs The Voodoo Down - Miles Davis (2:49)
A-5. Uranian Circus - Flock (7:00)
A-6. Black Magic Woman - Santana (3:00)
B-1. You Better Think Twice - Poco (3:17)
B-2. Time Machine - Mick Softley (5:00)
B-3. All Things- The Byrds (3:00)
B-4. Days of 49 - Bob Dylan (5:42)
B-5. Polly on The Shore- Trees (5:00)
B-6. In The Mud - Gary Farr (3:35)
C-1. Where Are We Going Wrong - Argent (4:00)
C-2. Primrose Hill - Rock Workshop (5:20)
C-3. Mr Skin - Spirit (4:00)
C-4. Mary Clarke - Black Widow (5:30)
C-5. The Queen of Bad Intentions - Skin Alley (6:55)
C-6. To Mark Everywhere - Robert Wyatt (2:30)
D-1. Crazy Cajun Cakewalk Band - Redbone (3:06)
D-2. Guess I'll Go Away - Johnny Winter (3:36)
D-3. Bootie Cooler - Shuggie Otis (2:41)
D-4. Don't Wait too Long - New York Rock Ensemble (3:04)
D-5. An Awful Lot of Woman - Skid Row (2:00)
D-6. Staggolee - Pacific Gas & Electric (3:50)
D-7. Tobacco Road - Edgar Winter (4:00)
D-8. Country Road - Al Kooper (4:23)

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※コンディション表記は、「ジャケット / 盤質」の順になっております。
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