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*** LP ： USA / 75 / Morning Glory / NO.1 ***
■　コンディション　■
B+ / B+
RW ; 非コーティングの純白ジャケットでリングエアと経年の汚れがあります。
SPSE ; ジャケットの底が5cm、レコード取り出し口上部が8cmほど割れています（ジャケット表裏へのダメージはありません）。
盤面にはひげが散見され使用感があるので「B+」にしましたが、聴いた限り気になるノイズは拾いませんでした。

シアトルをベースに活動したSSW、フィル・シェリダンがマイナー・レーベル「Morning Glory」から75年に発表した1stです。
演奏スタイルはフィル・シェリダンのアコギと朴訥としたボーカルがメインで、数曲バックが付くというシンプルなもので、一番近い印象は初期のボブ・ディランが一番近いかな。
ギターもヴォーカルも素人レベルで特筆すべきものはなく、おそらくは一発録音でオーバーダビングは一切ないものだと思われますが、実にプリミティブなんだよな。
注目すべきは収録曲でして、英国トラッドファンにはお馴染みの名曲A-2「Shady Grove」（Fairport Conventionの「Marty Groves」ど同曲）とA-5「Jack Of Diamonds」（Pentangleなど数多くのヴァージョンがありますね）を収録しているところでしょう。
特にA-2「Shady Grove（Marty Groves）」は米国でも有名な曲で、クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィスやジェリー・ガルシアも採り上げておりますが、フィル・シェリダンの素朴なヴァージョンは海を越えて米国でも「大衆レベル」で歌い継がれたものなのだと思うと、感慨もひとしおです。
残りの収録曲はオリジナル曲ですが、印象的な曲がいくつかあります。
特に、初期のボブ・ディランを彷彿とさせるトーキング・ブルースのA-4「Vagabond’s Blue Trail」と70年代のニューソウルから影響を受けているかのようなグルーヴィーなB-3「Naturally Stoned」の2曲は出色の出来栄えです。
名盤とは言いません。
でも、70年代に「ブラックホーク」に入庫していたら注目を集めていたでしょう。
嫌いなワードなのだが、これぞ「ヒューマン・ソング」ですね！
そんな温もりのあるレコードです。
【収録曲】
A-1. Simple Things
A-2. Shady Grove (Trad.)
A-3. People Seem To Forget
A-4. Vagabond’s Blue Trail
A-5. Jack Of Diamonds (Trad.)
B-1. Bad Money
B-2. Black Gypsy
B-3. Naturally Stoned
B-4. Take It Like It Comes
【クレジット】
Phyl Sheridan : guitar and vocals
Carolyn Brandy : Quinto Drum on ‘Black Gypsy’ and ‘Naturally Stoned’
Don Wilsun : Tumba on ‘Black Gypsy’ and ‘Naturally Stoned’
Jim Hokanatul : bass harmonica on ‘Black Gypsy’ and ‘Naturally Stoned’
Produced by Frank H. Ferrel and Phyl Sheridan
Recording by Tom Martin , Rick Keefer and Richard Harris

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