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Alan Roberts and Dougie MacLean / Caledonia

Alan Roberts and Dougie MacLean / Caledoniaの画像

SOLD OUT

管理番号 3L-01703
在庫数 SOLD OUT
*** LP : UK / 78 / Plant Life / PLR012 ***
■ コンディション ■
A- / A
コーティング・ジャケットの底左右に軽い角打ちがあって若干皺が寄っているので「A-」にしましたが、それ以外にダメージはなくかなりの美品です。
盤面には気になる傷や擦れはありませんし、中古としては申し分のないコンディションです。
マトリクスは【A-1 // B-1】。
マトリクス、PATENT NO.入り白インナーバッグ付属(2辺を3cmほどの白いテープで補強してあります)。

スコットランドの重要SSWダギー・マクレーン(Dougie MacLean)はタナヒル・ウィーヴァーズの立ち上げに参加した後にアラン・ロバーツ(Alan Roberts)とのデュオ名義で発表した78年のデビュー作【ラビリンス7040】です。
ダギー・マクレーンは日本での認知度はイマイチ低いですが、現在でも自分のレーベルからコンスタントにアルバムを発表しており、地元スコットランドでは絶大な人気を誇るSSWです。
本作のアルバム・タイトル曲「Caledonia(カレドニア……スコットランドのラテン語名)」は数あるスコットランドの愛国歌の1つで、度々スコットランド国歌の候補にも上がっているそうです。
卓越した演奏者であるダギー・マクレーンは80年代以降の作品は一人で多重録音をして要所要所でゲスト・ミュージシャンに迎える形態でアルバム制作をすることになりますが、本作ではアラン・ロバーツの他にもキーボードとパーカッションを加えたバンド演奏になっています。
また後年のアルバムは自作曲を中心にトラッドを数曲織り交ぜるアルバム構成になりますが、本作ではトラッド7曲自作曲3曲と比率が逆になっているのも興味深いところです。
とはいっても、ダギー・マクリーンのアルバムはよくよく聴き込んでいないとオリジナルとトラッドの区別がつかないほど自作曲にトラッドの香りが漂っており、実にたおやかな本作でもアルバム全編を貫くちょっぴりノスタルジックな雰囲気が漂い、大地の息吹を感じさせるアコースティック楽器の演奏とともにシンギングも暖かい人間味が溢れれています。

では、各曲について簡単な感想を記しておきます。
A-1「Plooboy Laddies」はアコースティック・ギター、コーラス、控え目なストリングスの美しいSSWタイプの曲ですが実はトラディショナルで、デビュー作にしてダギー・マクレーンの才能は開花しています。
A-2「Johnny Teasie Weasle」はフィドル(クレジットはないが、ダギー本人でしょう)とパーカッションが印象的なバラッドで、メアリー・ブラックの名唱が素晴らしいディ・ダナンの「Johnny I Hardly Knew Ye」と同様、日本人がケルト音楽にノスタルジックな印象を抱く演奏でしょう。個人的にも、B-1「Caledonia」及びB-3「Til Tomorrow」とならんで本作のハイライトです。
A-3「Over My Mountain」は爪弾かれるアコースティック・ギターと美しすぎるメール・コーラスがトラディショナルな雰囲気を醸し出すが、実はオリジナル!
A-4「The Rowan Tree」はイントロの哀愁のフィドルから引き込まれてしまうバラッドです。
A-5「Mistress MacKinley's Breakfast Surreals」はジグとリールを織り交ぜたダンサブルなトラディショナルを、得意のフィドルを中心に演奏しています。
B-1「Caledonia」は「スコットランド国歌」の候補に何度も上がっているという珠玉のオリジナル曲です。何も言わずに、一度聴いてみて下さいm(__)m
B-2「Mormond Braes」はニック・ジョーンズが取り上げてもおかしくないバラッドで、軽快なフィドルが気持ちいい。
B-3「Til Tomorrow」はオリジナル曲で、ラルフ・マクテルやサイモン・ニコルのようにトラッドに根差した人の書く英国ならではの翳りのあるメロディーと歌唱がたまらなく美しいです。
B-4「Jennifer's Tunes」もフィドル演奏を打ち出したジグとリールを織り交ぜたダンサブルなトラディショナルな曲で、アルバム全体の構成の見事さに思わず唸ってしまいます。
B-5「Sleepy Toon」は典型的なトラディショナル・バラッドですが、オリジナルと言われても頷いてしまうほど吸収しており見事で、終盤での超絶フィドルに舌を巻いてください。

弾き語りの英国(特にスコットランドやアイルランド)SSWは時に重くなりすぎることが多いのですが、ダギー・マクレーンのアルバムは等身大で穏やかなヴォーカルもあってか、ニック・ジョーンズ(Nic Jones)あたりが好きなSSWファンにも受け容れられることでしょう。
また、アラン・ロバーツとのデュオ名義でバンド編成のアルバムですが、80年代以降のソロ・アルバムの質感と全く変わらず、実質的なダギー・マクレーンのソロ・アルバムと捉えてもいいでしょう。
行った事もないからわからないのですが、きっと「スコットランドの朝」もしくは「スコットランドの午後の木漏れ日」の中で紅茶を飲みながら聴いたら、タマランのでしょうね。
英国SSWやトラッド・ファンは当然として、トラッドに興味はあるがピュアー・トラッドはどうも……という初心者の方にもうってつけの大傑作です。
熱烈大推薦!
【収録曲】
A-1 Plooboy Laddies (Trad) 4:00
A-2 Johnny Teasie Weasle (Trad) 3:00
A-3 Over My Mountain (MacLean) 3:20
A-4 The Rowan Tree (Trad) 3:20
A-5 Mistress MacKinley's Breakfast Surreals (Trad) 3:25
B-1 Caledonia (MacLean) 3:50
B-2 Mormond Braes (Trad) 2:30
B-3 Til Tomorrow (MacLean) 4:05
B-4 Jennifer's Tunes (Trad) 3:10
B-5 Sleepy Toon (Trad) 4:05
【参加ミュージシャン】
Dougie MacLean ; Guitar, Vocals
Alan Roberts ; Guitar
Jon Gillaspie ; Krog Poly-Synth
Nigel Pergrum ; Percussion
Featuring on Caledonia The Delme Strings Quartet arranged by Jon Gillaspie
Produced by Nigel Pergrum

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※コンディション表記は、「ジャケット / 盤質」の順になっております。
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