*** LP ： UK / 83 (68) / Psycho / 17 ***
■　コンディション　■
A / A
ジャケットは四角に軽い角打ちがあるので「A-」にしましたが、カラフルなジャケットを損なうことはありません。
盤面にはひげも気になる擦れもなく、中古としては申し分のないコンディションです。
この美しいジャケットはアナログ・サイズで持っていたいものですね。

ボストンの伝説的サイケ/ガレージ・バンド、フラット・アース・ソサイエティが68年に残した唯一作です。
オリジナルは自主制作レーベルFleetwoodということで、おそらく一生拝めないでしょう。
内容はカラフルなジャケット通りの儚くも美しい、トワイライトでメロウなサウンドで、クリアーなヴォーカルとドリーミーなハーモニーをたっぷりと聴かせてくれます。
演奏そのものはファズ・ギターの効いたガレージそのものなのですが、アシッド臭はそれほど濃くなく、仄暗くも躍動するビートを幻想的なエフェクトでオブラートに包んだ洗練されたものです。
ウイルソン・ピケットの超名曲A-2「Midnight Hour」ですら、うっとりするような驚愕の美麗チューンにしてしまうセンスはなかなかのものです。
A面はドリーミーなガレージ・チューンが多く、B面はスローな曲を中心に徐々にサイケの闇に引き込まれていくような対比も素晴らしく、一気に聴き通せるCDではなく、一度盤面を引っくり返すことで余韻の残るレコードで聴いてこその味わいがあります。
メロディーがどことなくオリエンタルな雰囲気で尺八のような音がするラスト曲のタイトルはズバリ「Satori」……Flower Travelin’ Bandの大名盤がカナダを中心に席巻するのに先立つこと3年、禅や東洋思想の影響は想像以上に浸透していたのでしょうね。
【参加ミュージシャン】
Jack Kerivan ; Piano, Organ, Vocals
Phil Dubuque ; Rhythm Guitar, Recorder, Lead Vocals
Rick Doyle ; Lead Guitar, Tambourine, Vocals
Curt Girard ; Drums
Paul Carter ; Bass, Vocals
【収録曲】
A-1. Feelin' Much Better 2:27
A-2. Midnight Hour 3:38
A-3. I'm So Happy 1:57
A-4. When You're There 1:58
A-5. Four & Twenty Miles 1:56
A-6. Prelude for the Town Monk 3:10
B-1. Shadows1:54
B-2. Dark Street Downtown 3:45
B-3. Portrait in Grey 5:05
B-4. In My Window 2:11
B-5. Satori 3:30