*** LP ： USA / 83 / Allegiance / AV 437 ***
■　コンディション　■
A- / A
表ジャケットに擦れがあって、1mm以内の小さな点々が散見されるので「A-」の評価ですが、大きな角打ちやカットはありません。
盤面にはひげも気になる擦れもなく、中古としては申し分のないコンディションです。
歌詞とデータの載ったインサートを付属しています。

ドノヴァンが83年に発表したアルバムで、ジェリー・ウエクスラー（Jerry Wexler）とディー・ロブ（Dee Robb）のプロデュースのもと、ピート・カー（Pete Carr）、バリー・ベケット（Barry Beckett）、ビル・ペイン（Bill Payne）、グラハム・ナッシュ（Graham Nash）、ジョン・セバスチャン（John Seastian）、ボニー・ブラムレット（Bonnie Bramlett）他豪華なメンバーが脇を固めたLA録音です。
多くの方が『HMS Donovan』発表後LAに移住してからのドノヴァンにはあまり興味がないと思いますが、過去のイメージを取り払い、70年代後半以降のウエスト・コースト風な英国モダン・ポップとして聴くとなかなかのアルバムです、なにしろ楽曲のクオリティーが高いのですから。
内容は「1」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」と過去のセルフ・カヴァーが多いのが特色でしょう。
中でも「5」の「魔女の季節」と「8」の「サンシャイン・スーパーマン」という誰もが聴いたことのある代表曲2曲が目を引くことでしょう。
特に「魔女の季節」は『Super Session』でのアル・クーパーとスティーブン・スティルスのインタープレイが素晴らしいヴァージョンが有名だと思いますが、本作収録ヴァージョンも聴かせてくれ、『Super Session』でのスティーブン・スティルスのギターに負けじとピート・カーがギターを弾きまくっています。
話は前後しますが本作でのキーマンの一人がピート・カーでして10曲中8曲でギターを担当しており、アコギの天才ドノヴァンとのインタープレイをほぼ全編にわたって堪能できるのが、本作の最大の特色でしょう。
他の特に印象的な曲に触れておきますと、まずはアルバム・タイトル曲の「1」はドノヴァンの奥さんが書いた曲で、ゆったりした曲調に柔らかいドノヴァン独特な声とピート・カーのギターがダブル・トラックでからむ素晴らしい演奏です。
ブライアン・ジョーンズについて書いたと言われる「6」は73年『Essence to Essence』に続き2度目の録音で、ドノヴァン以外には書けそうのないメロディーが素晴らしく、この曲のみ参加のデイブ・メイソンのしなやかなギターワークで絶妙のオブリをつけています。
なお本作はドノヴァンが77年以来6年ぶりにアメリカで発表したアルバムだそうです。
【収録曲】
Side-A
1. Lady of the Stars ? 4:37
2. I Love You Baby ? 3:28
3. Bye, Bye Girl ? 3:22
4. Every Reason ? 3:05
5. Season of the Witch ? 5:27
Side-B
6. Boy for Every Girl ? 4:39
7. Local Boy Chops Wood ? 3:29
8. Sunshine Superman ? 4:06
9. Living for the Love Light ? 3:44
10. "Till I See You Again ? 3:14
【参加ミュージシャン】
Donovan ; Lead Vocals and Acoustic Guitar
Guitar ; Pete Carr on 1, 2, 3, 5, 6, 7, 8, 10 : Richie Zito on 4 : Dave Mason on 6
Keyboards ; Barry Beckett on 1, 2, 3, 4, 6, 7 : Bill Payne on 1, 3, 5, 6, 9 : Jai Winding on 5, 8 : William “Smitty” Smith on 7
Bass ; Jim Strauss on 1, 6 : Lee Sklar on 2 : Bob Glaub on 3, 4, 7, 9 : Wilton Felder on 8, 10
Drums ; Mike “Reedo” Reed on 1, 6 : Jeff Paccaro on 2 : James Gadson on 3 : Rayford Griffin on 4, 5, 7, 8, 9, 10
Wurlitzer ; Bruce “Finger” Robb on 2
Autoharp ; John Sebastian on 2
Percussion ; Paulino De Costa on 7, 8
Flute / Horns / Sax ; Jim Horn on 2, 4, 5, 6, 9
Background Vocals ; Graham Nash on 1, 2, 8 : Astrella Leitch on 4 : Bonnie Bramlett and Lezlee Pariser on 6
Produced by Jerry Wexler and Dee Robb